全国旅行支援
本来であれば夏場を大商いで終える観光業界ですが、この夏もコロナ禍で終えました。しかも3年連続のコロナ禍の夏となり、様々な政府の支援があっても、急激な円安やウクライナ情勢による光熱費の高騰などで疲弊している宿泊施設が多いと言われます。

宿泊業界に対しての支援策は2年前のGoToトラベル事業が初動の効果から途中で緊急事態宣言となり、その後は地域限定に移行して粛々と実施されてきました。「県民割」からブロック割と拡大しながら、第7波のピークアウトを確認できるとして、ついに「全国旅行支援」が始まりました。実施期間は2022年10月11日(火)から12月20日(火)までの予定です。

この度、中日新聞様から連絡をいただき取材を受けた記事が掲載されましたので紹介させていただきます。ご興味ある方はお読みいただければ幸いです。
■旅行支援、初の週末 にぎわう観光地「追い風」実感 - 中日新聞社 2022/10/17
  • 新型コロナウイルスを巡る政府の水際対策が大幅緩和され、外国人観光客の受け入れと全国旅行支援が始まって初の週末となった十五、十六の両日、県内の観光地には多くの人が訪れた。宿泊施設は予約や問い合わせの対応に追われる一方、感染再拡大を懸念する声もあった。(木谷孝洋、岸友里、大岡彩也花) 
  • 十五日正午過ぎ、JR熱海駅周辺は国内客を中心ににぎわい、飲食店は最長三十メートルほどの行列もできた。 熱海市内は満室の宿泊施設が目立ち、市中心部のゲストハウス「マルヤ」も二十一室が埋まった。担当者は「平日や花火大会のない週末にどのくらい人が来るのか、どの宿も気になっているし、期待していると思う」と話す。 懸念は調理や掃除の従業員が足りないこと。「週末は常に人手不足。アルバイトを募集しても、慣れた頃に契約が終わってしまう」とこぼす。コロナ前は欧米からの旅行客が多く、外国人の受け入れ態勢は整っているが、担当者は「まずは国内旅行客。どの程度、利用が増えるのか推移を見守りたい」と語った。
  • 「全国旅行支援が始まってから、予約や問い合わせの電話が鳴りやまない。強い追い風になっている」。浜松市西区の温泉街にある舘山寺サゴーロイヤルホテルの小野晃司社長(55)は、宿泊客が行き交うロビーを見つめながらこう話した。 全国旅行支援が十一日に始まって以降、三日間で千人以上の予約が入った。今夏から週末を中心に満室の日も多かったが、旅行支援の後押しで平日も埋まりつつあるという。「以前は一人旅や夫婦の利用が多かったが、最近は家族やグループのお客さんも増えてきた。コロナ禍からの夜明けは近いと感じる」と話す。 ホテルではこの二年半でビュッフェ形式での食事の提供をやめ、宿泊定員を半分に減らして「密」を避ける一方、客単価を三千〜四千円ほど上げるなど改革に取り組んできた。「国の支援がなくなっても収益を上げられる態勢をつくってきた」と胸を張る。 懸念するのはコロナの再拡大やインフルエンザとの同時流行だ。「私たちは政府に急ブレーキを踏まれるのが一番困る。また感染が広がることもあるだろうから、経営者としては楽観視はしていない」と表情を引き締めた。 
  • 県富士山世界遺産センター(富士宮市)は、観覧料に全国旅行支援に付くクーポンの利用ができ、早速使う人もいた。コロナ禍で施設の誘導を補助するボランティアを中止していたが、担当者は「九月から試行的にボランティアをまたお願いしている。まだ一日一〜二人だが、今後増やしていきたい」と語る。
以上です。オンライン版の画像はこちらで、私のコメントを黄色線で囲んでみました。

全国旅行支援

この取材から数日経過しましたが、全体の傾向としては年末まで土曜日の宿泊客数を10とすると、金曜日と日曜日がコロナ禍の6から7に、月曜日から木曜日までの平日がコロナ禍の3から5に底上げされてきました。まだまだ土曜日に予約が集中しているのが現状と言えます。

異なる見方としては、客室利用が2名中心だけでなくグループが増え1.1倍 に、客室稼働が 1.5倍に近づいていることから、売上は 1.1x 1.5 = 1.65倍の着地 になるでしょう。

あくまでもコロナ禍の悲惨な実績からの回復度合いです。理想には程遠いわけですが、登り勾配であることは間違いないので、このまま正月明けまで積み上げたいと思います。