シネマイーラ
いつでも気軽に行ける映画館。自宅から歩いて5分のご近所さん。いつ会っても笑顔で楽しそうに映画作品について語る榎本館長の姿が好きです。

私の留学時代の友人が映画を製作して、熱海映画祭で特別賞を受賞した後に上映場所を探して欲しいと頼まれ、榎本館長に聞いたら「いいよ」と引き受けてくれました。
それから数年経過したのですが、、

シネマイーラ中日新聞

このコロナ禍で苦境に立たされている静岡県浜松市の映画館「シネマイーラ」が活用したクラウドファンディングについて書かれた中日新聞の記事がありましたので紹介します。

支縁の形<5> 映画館「シネマイーラ」(浜松市)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一時は廃業を考えるところまで追い込まれた浜松市中区のミニシアター「シネマイーラ」。四月十七日に始めたクラウドファンディング(CF)で、一カ月余りの間に全国から千六百万円以上が寄せられた。百五十二席の小規模映画館を十二年間守ってきた館主の榎本雅之さん(67)は「一時は本当にやめようかと悩んだが、これだけ愛されていると知って退路を断たれた」と振り返る。
◆客足激減 廃業考え  客層に高齢者の多い同館は、タレントの志村けんさんが新型コロナ感染で亡くなってから客足が激減した。四月は一日上映しても、一桁しか観客が来なかった。月百万円以上の維持費がかかることもあり、廃業を考えたという。そんな中、映画監督らが始めたCF「ミニシアター・エイド基金」が好調だと耳にし、「これはやらなければ」と四日後に開始。旧知の仲だった「この世界の片隅に」の片渕須直監督が、返礼品用にイラストを描いてくれた。  緊急事態宣言を受け、全国の全ての映画館がほぼ一斉に休業した。かつてない事態に業界が直面する中、遠州を中心に、広島や山口の片渕監督のファンからも手が差し伸べられた。直接窓口に封筒を差し入れる人もいた。浜名湖の遊覧船やホテルなどを運営するサゴーエンタプライズ社長の小野晃司さん(54)は、浜松の文化を守ろうと真っ先に寄付をした。厳選された映画が楽しめるシネマイーラにたびたび足を運んでおり、「シネマイーラがなくなったら、浜松で他に映画館をやってくれる人はいない」と危機感を抱いたという。
◆「やめるな」エール 「それだけシネマイーラを愛しているお客さんがいる。『やめるな』というエールを背中いっぱいにもらった」と榎本さん。集まった善意は、運転資金の他に、長年使っていたスピーカーの交換やエレベーターの修理に使った。これまでは自転車操業で百万円単位の投資はできないでいたが、この機会に後継者に引き継げる体制を整えた。「借金を返してやめるとは言えなくなった」  目下心配なのは、コロナ禍で新作映画が枯渇し、通常はミニシアターで扱うような作品がシネマコンプレックス(複合映画館)に流れてしまうことだ。劇場公開と同時にネット配信される作品も増え、映画館から客足が遠のくことも懸念している。  旧作の上映など新たな試みをするが、観客数は芳しくない。  「今年も客足は戻らないのではないか」と楽観はしていないが、榎本さんは「応援してくれた人のエールに応えていかなくては」とさらなる努力を重ねるつもりだ。(糸井絢子)
引用先 中日新聞 2021.01.10 

私に関連する部分をマーキングしましたが、映画館シネマイーラは週末に頭の中をリセットしてくれる私にとって生きるための貴重な場所。

クラウドファンディングの話を聞いて、妻に話したら同じく「応援したい」と国から支給された生活給付金を全額振り込みました。

コロナ禍はとても長く辛い体験だし、一刻も早く収束して欲しいけど、そんな事態でからこそ世の中の暖かさも知る機会になりました。

皆様も、地域で頑張るワンスクリーンの映画館に足を運んでみてください。


シネコンでは上映されない映画祭などの受賞作品が邦画と洋画がバランスとれているのが特徴です。

これからもよろしくお願いします!