海難救助訓練

遊覧船は、人の生命を預かる事業であることを認識してはじめて浜名湖の景観を楽しんでいただけます。
 

私も遊覧船事業を引き継いで、初めてということもあり、2010年2月25日に開催された海難救助訓練(自主訓練)に参加しました。
 

浜名湖遊覧船海難救助訓練


この日は雨が少しパラつく中でしたが、予定通り、情報伝達訓練と旅客避難誘導訓練を開始。
 

訓練想定は、

(1)2月25日午後16時50分、奥浜名丸は旅客10名を乗船させたうえ、フラワーパーク港を出港、30分周遊コースを航行中のところ、機関室付近から出火、火災が発生し、船長はフラワーパーク港に、フラワーパーク港は関係機関に救助要請を行うとともに初期消火に務めた。
(2)初期消火に努めるも火勢強く、自力消化不可能都なり、船長は消化作業を中止、船長は消化作業を中止、総員退船命令し、救助浮器を会場に投下、旅客および乗組員を脱出させる。

という内容でした。
 

浜名湖遊覧船海難救助訓練


船長の船内アナウンスにより訓練開始。

浜名湖遊覧船海難救助訓練


救命具の確認と着装の説明後に船外に脱出誘導。

浜名湖遊覧船海難救助訓練


消火訓練は、海難訓練終了後、船外にて実施しました。
 

浜名湖遊覧船海難救助訓練


救助訓練を体験して改めて思ったのは、災害時あるいは緊急時に、冷静に判断して、関係各所に迅速に対処できるかどうかが組織としての真価が問われる、ということです。
 

浜名湖遊覧船海難救助訓練


昨年、遊覧船事業の引継ぎを行う中で、国土交通相中部運輸局に挨拶に行った際、こんなことを言われたのを思い出しました。
 

安全というのは、海には適さない。そして人間は事故を起こすもの。だから、具体的リスクにどう合理的に対処できるかどうか。管理責任を果たしていないと事象は問題視される。


海のコミュニティーを感じる浜名湖、船の楽しさを感じる事業は、管理責任ができる者だけに与えられる権利、ということですから、これからも真剣に経営に取り組んでいきます。