昭和の日

いよいよゴールデンウィーク(GW)に突入です。


2015年は、1945年8月15日の多くの尊い命が犠牲になった太平洋戦争の終結から70年の節目を迎えました。


その年の4月29日


今日の「昭和の日」を迎えて思い出したのが「雑草という草はないんですよ。どの草にも名前はあるんです。」という、昭和天皇の御言葉です。


昭和天皇


この御言葉を調べていると、あるエピソードに出会ったので、自己メモとして紹介します。

かつて、昭和天皇は、「雑草という名前の草は無い」という意味のことをおっしゃったことがあるようで、長い間昭和天皇の侍従長だった入江相政さんという方が、「宮中侍従物語」という本でこのことについて触れられているようです。それによると、天皇が住まわれていた御座所の庭、これを「広芝」というのだそうですが、この広芝はキジやコジュケイなど野鳥がたくさん飛んできて、天皇もお気に入りだったということです。が、いかんせん広い庭であるだけに、あちこちから草の種が飛んできて夏になるとすぐにボーボーになってしまっていたようです。ある戦後すぐの夏のこと、天皇皇后、両陛下が夏休みのために那須の御用邸か下田にいらっしゃって、秋口にお帰りになる予定あり、このとき侍従たちは、お帰りになって草がたくさん茂っていたらお見苦しいだろうと、この広芝の草を刈ることにしました。しかし戦争直後のことでもあって草を刈る人手が足りず、陛下がお帰りになった時に、入江さんが「真に恐れ入りますが、雑草が生い茂っておりまして随分手を尽くしたのですがこれだけ残ってしまいました。いずれきれいに致しますから」とお詫びをしたそうです。すると陛下は、いつもは侍従たちには穏やかに接しておられるのに、このときはいつになくきつい口調で、「何を言っているんですか。雑草という草はないんですよ。どの草にも名前はあるんです。どの植物にも名前があって、それぞれ自分の好きな場所を選んで生を営んでいるんです。人間の一方的な考えで、これを切って掃除してはいけませんよ」とおっしゃったというのです。どんな草にも名前や役割はあり、人間の都合で邪険に扱うような呼び方をすべきではない、ということをおっしゃりたかったようで、これを聞いた入江氏にはこの言葉が強烈な印象として残り、天皇と過ごされたことを書いたこの述懐録にもぜひこれを書きとめておきたいと思ったようです。

「それぞれが持つ個性や生命も大切にしなさい」という昭和天皇のお人柄が現れていて、また戦後直後であることから、深い意味を持つ心情が伝わるエピソードです。


ここで「昭和の日」「天皇誕生日」「昭和天皇」をWikipediaから。

  • 昭和の日 - Wikipedia
    国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)の一部改正によって2007年(平成19年)に制定された祝日で、日付は昭和天皇の誕生日である4月29日があてられている。同法ではその趣旨を、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」としている。「ゴールデンウィーク」を構成する祝日のひとつでもある。
  • 天皇誕生日 - Wikipedia
    天皇誕生日は、国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)第2条によれば、「天皇の誕生日を祝う。」ことを趣旨としている。今上天皇の誕生日を祝う日である。天皇誕生日は、慣例により日本の国家の日とされる。昭和23年までは、天長節(てんちょうせつ)と呼ばれていた。天皇誕生日の日付は、平成元年(1989年)からは12月23日である。
  • 天皇誕生日「昭和の日」 - Wikipedia
    昭和天皇の誕生日は平成元年(1989年)、崩御直後の祝日法改正で「みどりの日」とされ、国民の祝日として残された。さらに平成19年(2007年)に「昭和の日」と名称を変更し、それに伴い5月4日が「みどりの日」となった。
  • 昭和天皇 - Wikipedia
    歴代天皇の中で(神話上の天皇を除くと)在位期間が最も長く(約62年)、最も長寿(宝算87)だった。大日本帝国憲法の下では「國ノ元首ニシテ統治權ヲ總攬」する立憲君主制における天皇として、終戦の国策決定などに深く関与した。1947年(昭和22年)に施行された日本国憲法の下では「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」である天皇として「国政に関する権能を有しない」ものとされた。しかし占領期にはGHQ総司令官ダグラス・マッカーサーとの会見などにより、独自の政治的影響力を保持した。主権回復後には、象徴天皇として皇室外交を行った。

流れを整理すると…

  • 昭和天皇が崩御され「平成」という元号が制定された。
  • その後の祝日法改正で、昭和天皇の誕生日である4月29日を「みどりの日」として国民の祝日にしたが、2007年に「昭和の日」と名称変更して、「みどりの日」を5月4日にした。 
  • 天皇誕生日というと「天皇の誕生日を祝う日」を趣旨としているが、この「昭和の日」の趣旨は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」としている。

歴史には忘れてはならないことがあります。

その中には、繰り返してはならない「反省」も含まれます。

私達は、それでも「過去への感謝と敬愛」そして「未来への継承と飛躍」を旨に「現在を前向きに生きていく」という使命を背負っているのでしょう。