2008年06月30日
ビルゲイツのMS退任を考える
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ビル・ゲイツ氏がマイクロソフト社の常任会長職をアメリカ時間の2008年6月27日に退任したニュースが流れましたね。
個人的に、かつて右の本「ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?」を読み、ビルゲイツが入社面接で、いわゆる「フェルミ推定(地頭力)」「ロジカル・シンキング
」を求める試験を行うという点で興味を持ったことがあります。
◆ビル・ゲイツ - Wikipediaわずか30年で世界中の市場を独占したビジネス手法に関しては賛否がありますが、ビルゲイツが残した足跡(功績)を分析してみます。
世界一の市場占有率を誇るウィンドウズを生み出したマイクロソフト社の創業者であるビルゲイツはいま52歳(1955年10月28日生)であることを考えるとまだまだ現役でやれる年です。
◆ゲイツ氏が初めてコンピューターのプログラミングをしたのは13歳のとき。シアトルの学校で、クラスの時間割システムを編み出した。経験を重ねるに連れ、ソフトウエアが、人々の仕事や遊び、コミュニケーションを変える可能性を秘めていることを認識した。1995年の自著「The Road Ahead」では、「19歳のとき、将来が見え、その自分が見たものにキャリアの基礎を置いた。その直感は当たっていた」と記している。
◆ゲイツ氏は、ハードウエアよりソフトウエアが重要になるというパソコン革命を早い段階で見抜いた。学生時代からの友人ポール・アレン氏と共に会社を設立、マイクロコンピューター向けのソフトウエアを提供する、という使命から、社名をマイクロソフトと名付けた。
では、世間の見方や本人の意思はどういう位置にあるのでしょうか!? 記事のコメントを拾ってみました。
◆「Gates氏は、ほとんどの人が知らなかった難解なテクノロジを取り上げ、多くの人とって身近で手の届くものに仕立てるためには、どの様にして作り直し、拡張し、パッケージ化してマーケティングを行えばよいか見いだした」
◆「Henry Ford氏が自動車を発明したわけではないように、Gates氏もコンピュータを発明したわけではないものの、この2人に共通する才能は、製品を普及させる方法を見つけ出したということにある」
◆「Gates氏はコンピュータ界の民主化を主導した人の1人。技術に通じた人だけのものだったコンピュータを一般のビジネスや家庭にまで広げた功績は大きい」
◆「彼は花形プログラマーではないが、業界がどこに向かっているかを読む才能に恵まれている。常に正しいことをしているわけではないが、市場や業界の未来を読むことに関しては先見の明がある」
さて、マイクロソフト社(Microsoft)の代表としてのビルゲイツ(Bill Gates)氏は偉大なる実績も残しながらも、その言動は常に注目され、世界一の地位を維持する苦労と孤独と錯覚を垣間見ることができるかもしれません。
◆「スパムは2年以内に完全に消滅する」(2004年)
◆「われわれは不意を突かれることがある。例えば、インターネットが登場した時、われわれの(インターネットに対する)優先順位は5番目か6番目だった。ある人からインターネットの話題を持ちかけられた際、私は『(インターネットの)スペルが分からない』などといいつつも『しかし、ウォッチしてゆくつもりだから大丈夫だ』と言っておいた。しかし、私の認識は甘かった。ある時、インターネットがわれわれの戦略における認識を上回る速さで発展し、われわれが想像していたよりもはるかに深い現象になっていることに気付いた」(1998年)
◆「1981年にそれらの決断を下した時、私は、向こう10年間は、十分と思っていた。つまり、64KBから640KB(のメモリ)に移行するには、膨大な時間を要すると考えていたのだ。しかし、実際はそうではなかった。人々がそれを現実の問題として認識し始めるまでわずか6年しかかからなかった」(1989年)
◆「Microsoftでは新たなアイデアを検討するとき、そのアイデアが業界の前進につながるか否かが考えなくなってしまっている。『(そのアイデアが)いかにWindowsの販売増に寄与するか』に目をつけてしまうのだ」(1998年)
◆「過去にはMicrosoftにも明確な競争相手が数多くいた。それらを記録しておくための博物館が存在するのはありがたいことだ」(2001年)
◆「ビジネスのキャリア全体でわたしが最も驚いたのは、1つのことについてはとても優秀なのに、原理やモデル、アプローチが非常に似通っているのにもかかわらず、別のことには非常に弱く、優れているとは言い難い人々がいることです。」(2008年)
最後に、以下のビルの言葉には、彼自身の心境が込められているのでしょうか!? 彼は偉くなっても態度が変わらない点が素晴らしい、と書いてある本もありますが、私もその時の気持ちを素直に言っている気がします。
◆「成功は悪い教師だ。たとえ賢明な人でも、成功すると自分は失敗するはずがないと思い込んでしまう」(1995年)
◆「できれば、(世界一の金持ちで)ありたくない。世界一の金持ちだからと言って、何一ついいことはない。せいぜい知名度があがるくらいだ」(2006年)
◆「飢餓や死に関する問題に比べれば、誰がどのOSを使うかなど取るに足らないことだ」(2008年)
◆「わたしはMicrosoftに33年間勤務し、毎日出社し、われわれが実行するべき新しいことについて考え、そこでのわたし個人の役割は何だろうかと考えてきました。数多くの電子メール、数多くの会議、数多くの製品レビューがありました。したがって、ある意味で、わたしが去ったときにわたし自身やMicrosoftがどのようになるのかを予想するのは難しいのです。」(2008年)
今後は自身が設立した370億ドルの資金を有する慈善団体「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」の運営に集中し、マイクロソフトには非常勤会長として関与していくそうです。
◆「ライフワークのソフトウエア開発を後にし、今後は新しいワクチンの開発や発展途上国でのマイクロファイナンスのプロジェクトなどに全エネルギーを注ぐ。」
◆「マイクロソフトの大株主として、引き続き特別なテクノロジープロジェクトには参加する。同社株式の8.7%に当たる持ち株の時価総額は約230億ドル(約2兆4610億円)。」
◆「これは引退ではなく、人生のプライオリティが変わるだけで、MSがフルタイム、財団がパートタイムだったのが逆になるだけです。」「この先2年間の移行期間は相変わらず、マイクロソフトにフルタイムで貢献します」
◆「私は(Microsoftの成功により)、巨額の富を得ることに成功したが、富には責任が伴う。その富を必要とする人たちに最も適切な方法で再分配するべき時が来ている」
マイクロソフト社を世界一にしたビルゲイツにとって、いまの関心事は我々とは別次元の世界を結ぶOSを活用した「救済プラットフォーム」の確立かもしれません。
ちなみに今回のニュースは、普通にある「転職」や「退職」じゃなくて、大株主でありながら常任職を「退任」した話ですから、この業界には影響力ある一人として居続けることでしょう(笑)
■参考資料:
◆B・ゲイツ氏はIT業界のヘンリー・フォード--評価と功績を考える:スペシャルレポート - CNET Japan
◆MS退任間近のB・ゲイツ氏--周囲の反応と自身の思い:ニュース - CNET Japan
◆マイクロソフトの一線から去るビル・ゲイツ氏、今後は慈善活動に - Reuters
◆B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(前編):インタビュー - CNET Japan
◆ビル・ゲイツ氏引退記念:「33年間で見せた4段階の変身」を解説 - WIRED VISION
◆古川 享 ブログ: 速報、ビルゲイツの引退
◆Life is beautiful: 速報!ビル・ゲイツ、事実上の引退宣言
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二人とも口が悪いなど共通している点もあるようですが。
よく分かりませんが、2人とも信念を貫く意思の強さと、市場を創り出す感性を持ち合わせていると思います。ジョブズは相手を説得する力(交渉力)やプレゼンテーション能力に長けていて、ゲイツは無数の要素を統合していく論理的な力や商品化する能力に長けていると思います。口が悪い話は、自分の話を理解してもらう時間をかけるより、言う事を聞いていま実行すればその意味は後で分かると信じる「天才肌」「唯我独尊」タイプである点で共通しているかもしれません(笑)





