お客様の「満足度」はどういう意味を持つか少し考えてみます。

満足度は「加点評価」で、逆に不満足度は「減点評価」ということになりますが、もう少し細かく分類できるようです。

当社でも、TQMなどの品質管理で「当たり前品質」「魅力的品質」という表現を「商品企画7つ道具」としてすでに用いていますが、マーケティング分野では「CSポートフォリオ(ベネフィットポートフォリオ)」や「環境心理尺度」としてマーケット調査の結果をどう分析するかで商品開発の判断資料にします。

小島隆矢さんをはじめとするワーキンググループの資料によると、以下のような「品質分類ポートフォリオ」を考案しており、「当たり前品質」と「魅力的品質」のほか5つの品質分類をしていますので紹介します。

当たり前品質:充足されないと不満、充足されても特に嬉しくない項目。
一元的品質:充足されないと不満、充足されると嬉しい項目。
魅力的品質:充足されなくても不満はないが、充足されると嬉しい項目。
無関心品質:充足されてもされなくても、不満も嬉しくもない項目。
逆評価品質:充足されると逆に評価を下げる項目。

,鉢においては、小島さんは「カメラの機能を例にすると、露出やピントを自動で調節してくれることは、現在においてはもはや当たり前のことであって、それを実現している商品の評価を特に上げるものではない。しかし、手ぶれまで自動で補正してくれるとなると、その機能に魅力を感じて購入を決定する人が出てくるであろう。」と説明し、以下のように提唱しています。

新しい品質要素が画期的な新商品とともに市場に登場し、普及するまでの変遷を考えてみると、まず、当初は新しい機能に飛びつく人(魅力的)、拒否する人(逆評価)、どちらでもない人(無関心)が混在する。その品質が多くの人に支持され、市場に定着すると、今度は充足されないと不満を感じるようになる(一元的)。さらに完全に普及すると、ありがたみがなくたなっていく(当たり前)。逆に、普及・定着していた品質要素が市場から消えていく過程は「当たり前→一元的→魅力的→無関心・逆評価」の順をたどる。また一般的には、当たり前品質や一元的品質を充足した後にどんな魅力的品質を付加するかを考えるべきである。

この考え方は、まさに旅館業においても団体旅行から個人旅行への変化に伴い、満足度という一つのものさしで施設、サービス、料理の3本柱を変化させていくには限界があり、ゼロから,らイ良兵訴類に照らし合わせていくことが賢明であることを意味していると思います。

今回は、小島さんの調査方法は専門的で難しそうですので、「ベネフィットポートフォリオ法」における、全体的な改善のための改善点の優先度を検討する道具として活用する考え方を,らイ良兵訴類を念頭に組み立てると良いと個人的に感じました。

まず、評価対象を構成する要素や技術(改善点の候補)を選び、横軸に満足度、縦軸に必要度や重要度をとって各要素を布置する。重要で満足度が高いのは、重要で満足度が高いという要素は評価対象のセールスポイント、重要だが満足度が低いのは改善が要求される点である。重要度が低くて満足度が高いのは、そのまま放置しても、場合によっては仕様を下げてもよい。それから重要でなくて満足度も低い要素は無視してもよい。

自館が信じる強み(セールスポイント)は実は「当たり前品質」だけになっていないか、企画アイデアが本当に「一元的品質」や「魅力的品質」として位置づけられるのか、顧客アンケートの総合評価を気にするだけでなく、ひとつひとつを精査して「選択と集中」につながる経営努力にしていければ道は拓けると信じます。