2006年03月23日

場のマネジメントで情報が満ちた空間に

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伊丹敬之著「場の論理とマネジメント」では、「マネジメント」とは人々の間の情報と心理を相互に刺激する舞台(場)を作ることであることであり、このためには「場を生成させるためのマネジメント」と「生成した場を生き生きと動かしていくためのかじ取りのマネジメント」の2つあることを企業事例を紹介しながら考察しています。

場の論理とマネジメント
 (伊丹敬之著、東洋経済新報社)

言い換えると、「場を生成させるためのマネジメント」は、戦略、組織構造、空間の設計、時には会議後の懇親会の費用負担など、大小さまざまな手段が場の生成に貢献する経営努力であり、後者である「生成した場を生き生きと動かしていくためのかじ取りのマネジメント」は、生まれた場を生き生きと駆動させるための、そこでの情報的相互作用が活発に行われるように配慮する経営努力であるそうです。


この2つをうまく活用して、情報に満ちた空間として組織の経営に当たっている企業を紹介しています。

●キャノン: 役員の毎朝会議

キャノンでは、役員たちが毎朝集まる朝会議がある。8〜9時まで、特に議題を決めずに、様々なことについて自然にディスカッションが始まる。なぜ毎日なのか。それは、定期的に開催すると、参加者が意識し、構える危険があるからだ。それだと、真の「意義ある雑談」にはならない。雑談風で、議題を決めないのは、枠にはまった議論しかしなくなることを防ぐためであろう。議題を決めると、議論に意外性がなくなるのだ。

●セブン・イレブン: 1500人が毎週会議

セブン・イレブン・ジャパンの東京本社では、毎週火曜日、1500人が参加する会議が開かれている。この会議の主役は、コンビニ・フランチャイズのオーナーに情報を提供するオペレーションフィールドカウンセラー(OFC)と呼ばれる人々だ。同社の鈴木敏文会長はこの会議について、次のように語る。「単にOFCに情報を与えるだけならばインターネットもある。オーナーに話を伝えるなら、(中略)ビデオでも使った方が情報量的には多く伝わるかもしれない。(中略)それでも、私がOFC会議にこだわるのはダイレクトコミュニケーションを何より重視しているからだ」。

この本を読むと、マネジメントとは「管理すること」ではなく、「空間の共有」を横の相互作用から生まれる情報を活用していく仕組みを作り上げることだと改めて思います。


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