2006年02月21日
中心市街地復活への道
このたび浜松商工会議所中小企業相談所が、大型店の進出が地域小売商業界に与える影響を調査した結果を報告しています。
http://www.hamamatsu-cci.or.jp/newing/20060221/report01.html
浜松市の中心市街地について様々な考え方や捉え方があることは、この報告だけでなく、新聞などの記事を見ると分かります。
これは全国で同じ問題を抱える都市でも解決への道が暗中模索であり、その背景に中心部の駐車場問題や大型商業施設の郊外出店などが重なりますが、街中商業者は何を考え、どのような行動をとるべきか、少し考えてみたいと思います。
静岡新聞(2006年1月26日)に掲載された「都市衰退のメカニズム」で竹内宏さんが下記のようなことを的確に書いています。
浜松市の郊外の大型店を見ると2004年夏に志都呂に県内最大級のイオン浜松志都呂ショッピングセンターがオープンし、来年には西友(ウォルマート)が浜北に出店予定です。市内の小売面積上位10傑のうち7店が2000年以降の新規参入組となっており、丸井、西武百貨店の撤退から始まり、松菱百貨店の倒産、イトーヨーカ堂浜松駅前店の閉店などを考えるとまさに同じプロセスを歩んでいるのかもしれません。
一方で、2005年12月には「浜松まちなか商業者委員会」が発足され、年末年始にかけて「浜松まちなか大バーゲン」を実施したり、2006年2月14日には市内の中心市街地活性化や個店の販売促進を考える若手商業者が約15名集まって議論を重ねたりと「自助努力」への道を歩き始めています。
また、この街中商業者の動きに合わせて新たな動きも注目されています。
遠鉄百貨店は全館の改装、駅ビル「メイワン」は地下食品街のリニューアルを行うなど魅力向上を図っていきます。ヤマハが鍛冶町に新店舗を建設中ですし、アサヒコーポレーションが食のミュージアム「べんがら横丁」を3月に開業します。特にヤマハとアサヒの2施設は「音楽文化」と「食文化」の発信としての機能をもたらす効果に期待も大きいのではないでしょうか。
一方で、静岡文化芸術大学大学院の坂本光司教授は、中日新聞(2006年1月21日)で中心市街地の問題の本質にあたるべきであると以下のように指摘しています。
これはまさに大きなヒント(本質)で、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長も以下のような考えで経営に当たっています。
大型店がしている努力に対して、街中商業者が一体感を持って、どこまで追いついているかを冷静に考えると、まだまだ本質への追求の余地はありそうですよね。
ここで学ぶべき点は、お客様の絶対的存在である浜松市民が満足を感じる部分では、商業集積や回遊性を高める努力以上に「サービス業としての接客レベル向上」への自助努力に他なりません。
デパートや個店がそれぞれの顔を持つ中心市街地だからこそ、それぞれの専門知識とプロとしての接客を感じる教育を体系づける施策こそ、持続可能な復活への道なのだと身を引き締めていかなければなりません。
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私自信も、都市衰退のプロセスに当てはまっています。以前は街中で買い物していたのですが、大型スーパーに移行し、今では大型ショッピングセンターでの買い物がメインとなっています。その理由のひとつが『子連れでも買い物しやすい』ということです。
個人的には、街中のショップの方が好きなのですが・・・。中心市街地活性化のテーマとして、ぜひ『子連れ』対応を盛り込んでいただきたいと思います。
魅力ある街もそうなのですが、今後、街中にマンションも増え、高齢者の方々も街に住むことになりつつあるので、高齢者に焦点を絞った店作りも必要ではないかと思っています。街中、郊外大型店、どこにでも若者にターゲットをしぼった店が多く、車を利用して見て回る店があっても、暇のある高齢者、50歳以上の人にとって楽しくゆっくり歩いて見て回る店は無いに等しいです。余暇が多い高齢者なのですから、楽しい店、買い物できる店、文化を楽しむところがあれば、健康に気遣う時代なので、電車、バスなど使ってでも散歩がてら街に出てくると思います。寿命も延びているのですから、大都会ばかりを参考にせず、地域に合った街づくりなど、もう少し視点をかえて街づくりをして欲しいと思います。
小布施の「美日常」は素晴らしい考え方ですね!木下豊さんは年齢も近い方なのになんて哲学的な表現をするんでしょう。由布院で溝口薫平さんから直接話をさせていただいた時にも同じような印象を覚えました。「旅館(旅行者)は由布岳や周りの景観を壊しているとうい考えを持って地域住民への配慮を忘れずに取り組んできた。」という「横軸の観光地化」を教えていただきましたね。
浜松の市街地が「子連れ」「高齢者」にとって魅力ある(優しい)まちを目指すことは、当然ながら必要なことですね。確かに私も中心市街地は若者にとって思い出をたくさんつくる場所という意識が強く、浜松への愛着は楽しい思い出の数に比例した場合に人材の確保(大学などで外へ出ても就職して戻りたくなる)へつながると信じているからです。ただ今思うのは、(買物など)お金を使わなくても憩いの場になる、あるいは時間を過ごせる空間作りの発想があるといいのではないでしょうか。アメリカのニューヨークは世界有数の金融都市ですが、セントラルパークでは散歩したり、日光浴したり、会話をしたりする地域の人達がたくさんいて、いかにオンとオフを使い分けて地域と一体的になっているか実感させられます。郊外店は買物しなくても時間消費には最適な場所であり、フラットな建物構造であることだけでも優位性があるのだと思います。
コメントありがとうございます。中心市街地を復活させる必要があるかどうか、これはまた別の記事で書きたいと思いますが、自動車がないと移動できない社会では、これからの高齢化社会への環境整備として立ち遅れると思います。個人的には街中へ子育てが終わった夫婦などが住み始めているようですし、「バリアフリー100%のまち」を目指したり、新交通システムの開発で「こんな街に住んでみたい」というハード面での魅力を感じさせることが街中再生への道の一つだと感じました。その中で客層の変化を捉えた商品知識と接客技術を向上させるソフト面の充実が活性剤として重要な役割を果たすかもしれませんね。


